自宅から1分ほどの、かって弁当屋で数年前に潰れて
今は廃屋になっている家を見つめている3人組がいた。
半袖半パン・・・。あきらかに本土の人だ。
直感的に、まさか・・・と思ったんですが
そのまさかが、後日本当になった。
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3人組みは翌日からその廃屋を、改造し始めた。
ひとりはボロボロの外壁を剥がしている。
屋根では、崩れ落ちた瓦の部分を補修している。
きっと室内も、もうひとりが補修しているのだろう。
1週間もすると、崩壊していた部分がかなり補修されていた。
が、所詮は廃屋。廃屋臭が漂っている。
更に2週間もすると、外壁や屋根はキレイに補修されていた。
参加者も3人増えて6人になっていた。
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僕のまさかが、現実になった。
その1ヶ月後、そこは小洒落たカフェになっていた。
が、この場所は観光客も来ず、来てもレンタカーで
素通りの場所だ。
どうするつもりだ。
店の前を通るのは、人間よりヤギのほうが
多いんだぜ。←盛りました
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まさか地元民対象のカフェか?
そんなことはないだろう。
地元民にカフェなんて言葉は通じない。
意味がわからないだろう。
地元民に通じる言葉は◯◯食堂だ。
◯◯カフェではダメだ。
ましてや多くのじーさん、ばーさんは
こんな正体不明の店には寄り付かないだろう。
僕だって興味はわかない。
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白い壁に赤い窓枠が目を引くのだけど
店名も開店時間も書いていなく、
入りづらい店だな。
ところで君の名は?←ここ重要
よく見ると端っこに小さく木掘りで
◯◯cafeって書いてある。
が、◯◯の部分も英語で、下手くそな木彫りだから
読み取れない。
カフェやるならば看板は大事だと思うのだけど
東京風の小洒落感を出すには、
小さい看板がいいのかな。
いやいや、ここは東京ではない。
こんな看板では地元民でも観光客でも、
客は来ないだろう。
そもそも誰を相手に商売したいのかがわからない。
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ある日ふとドアの横を見ると、小洒落た
小さなメニュー看板が出ていた。
そのメニューには「とうふグラタン1,000円」と書かれていた。
Oh my god !!
このクソ暑い時期にグラタンなんか食いたくないぜ。
ここは東京ではなく、沖縄のど田舎だぜ。
この瞬間、この店はアカンと思った。
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その後、予想通り、店は閉店していた。
彼らは一体誰で、何をしたかったのだろう。
一切が謎だ。
っていうか、もっと下調べして準備すべきだろう。
その場所を毎日何人が通行するか事前に調べたり、
チラシをまいて開店を宣伝すべきだったろう。
田舎をなめ過ぎだよ。
商売をなめ過ぎだよ。
従業員の顔が見えない店は、
誰も寄りつかないことを学んだ。
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追記
今度はこの店から1km離れた、急坂の途中に
本土式かき氷店が現れた。
店は坂の途中に5mほど引っ込んであり、
店の前を通って、はじめて店がある事を認識できる。
こんな不自由な場所でかき氷店を開いて、誰得?
それに値段も本土並みに、小洒落たかき氷1,000円だ。
小洒落たカフェと違い、商品名と価格を表示しているのはいいけど、
この場所では車止められないじゃん。
ヤレヤレだな。
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それにさ、そこから500m下にあるおばあちゃんのやっている
商店では、かき氷いっぱい100円で売っている。
安いシロップを掛けただけのかき氷だ。
地元の子供達はみんなそちらでかき氷を買い
繁盛している。
ネエ、本土の人たち。
沖縄が好きなのはわかったけどさ、
それと商売は別ではないかな。
こんな田舎では東京方式は通用しないよ。
あまり勘違いしないほうがいいよ。
東京のやり方をそのまま持ち込んでも
沖縄では通用しないよ。
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