安楽死のためのスイス渡航者が、5年で611人になるそうです。
611人は31カ国からスイスを訪問。特にドイツと英国からの
旅行者が多いとの事。
611人のうち58%は女性で、年齢は23~97歳、平均年齢は
69歳。半数近くの人が神経疾患を抱えていたほか、がん、リウマチ、
心臓疾患など複数の疾患を持つ人も多いそうです。
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なぜスイスかというとスイスでは医師が薬物を処方し、死を選んだ患者が
自ら使用する「自殺ほう助」が事実上認められており、「自殺ほう助」を
支援する団体も存在するからです。
オランダも安楽死を認めていますが、外国人を受け入れる団体はないから
自然とスイスに渡航する人間が多くなります。
そしてドイツでは自殺幇助は倫理的に認められておらず、意識を失っていく
患者に対して医師が何もしなければ、罪に問われる可能性もあるそうです。
英国、アイルランド、フランスでは自殺幇助が違法とされています。
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現在の日本では、積極的安楽死は認められておらず、殺人罪として刑法で
裁かれます。
実際、安楽死は非常に微妙で難しい問題だと思います。
激しい苦痛に耐えてまで人は生きなければならないのか否か。
安楽死はある意味他殺もしくは自殺ではないかという論理上・哲学上の問題。
最終的には個人の判断に任せるということになるのでしょうか。
ただ僕は、安楽死に絶対的価値はがあるとは思いません。
死に方を自分で決められることは、人生最大の幸運かもしれないが
それだけが全てではない。
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死は誰にでも平等にやってきます。
その時どうするかを考えておくことは悪いことではないでしょう。
生を生きるという事は死に近づいていく事ですから。
生と死という表裏一体の状態を常に感じ取り生きていくことは
人生という大切な時間を有意義に使うための有効な手段でしょう。
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そして、やはり重要なのは死に方よりも、生あるうちにどのように生命を
使ったかという事です。
貴重な生命の季節は大切に過ごしたいものです。
生命は私達が思っている以上に奇跡的で貴重なものなのです。
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追記
末期がんで余命半年と宣告され、安楽死を予告していた米国人女性が
予告通りに自ら死を選択しました。
自宅のベッドで家族に囲まれ、医者から処方された薬を飲んで
安らかに息を引き取ったそうです。
この安楽死に関して賛否両論があったそうですが
それは安楽死を支援する団体の存在です。
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なぜ個人的な問題に、このような団体が関与するのでしょうか。
減ったのではないでしょうか。
これらの団体は一般人とは違った価値基準を持っているような気がします。
個人的にこれらの団体から感じるのは嫌な感覚。
どうも個人的な事に組織が絡むことによってできる妙な価値基準からは
胡散臭さを感じてしまいます。
組織が個人を取り込んでいく時に生まれる悲劇は、あらゆる場面で
経験しているはずなのに、なぜ同じことを繰り返してしまうのでしょうか。
人間ってそんなに弱い生命体なのでしょうか。
やはり安楽死に関しては、もっとみんなで深く考える必要がありますね。
再度言いますが、生命は私達が思っている以上に奇跡的で貴重なものなのです。
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