◯運を味方にする
発達障害の15歳・岩野さんが桐生に、自家焙煎したコーヒー豆を販売する
「HORIZON LABO(ホライズン・ラボ)」という店を開業した。
それは高校に行くことを止め、コーヒーで生きていくという決意表明だ。
カミングアウトしている。
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◯障害を受け入れ、開花させる
岩野さんは、障害の影響で空間をつかむ力が弱く、黒板の字を
書き写せなかったり、運動が苦手だったりしたそうだ。
学校の授業と部活動の両立ができず、中学1年の10月に不登校になった。
しかしアスペルガー症候群の特徴である、過集中と過敏性のおかげで、
物心ついた頃から、同じ調味料でもメーカーの違いが分かるほど
優れた味覚と嗅覚をもっていた。
そしてコーヒーに興味を持ち、寝る間も惜しんで、焙煎する時間と
温度でコーヒーの味がどう変わるのかを研究した。
優れた味覚と嗅覚はまさに、アスペルガー症候群特有の過敏性の成せる技。
寝る間も惜しんで研究のは、アスペルガー症候群特有の過集中の成せる技。
(過敏性も、過集中も多数派の想像を超えた状態になる。)
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◯真摯に行動すると「運が動く」
そして、まさに自分一人の店を開き、自分独自の方法で
コーヒを焙煎するという作業は、アスペルガー症候群の
特性にぴったしの方法だ。
こう書くと、岩野さんは恵まれていると羨んだり、
妬んだりする人がいるかもしれないが、それは違う。
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岩野さんが店を開けたのも、才能が開花したのも、本人が自分で
判断して行動した事により、「運」が動いたのだ。
高校に行くことを止める決断を自分でしたからだ。
発達障害があろうがなかろうが、自分で考え行動する事が大事なのだ。
「運」という言葉でまとめてしまうと、身も蓋も無い話になりそうだが、
「運」とは、この様に、真剣に行動した人間のために動くのだ。
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まとめよう。
岩野さんはアスペルガー症候群という状態を味方にし、
自分のやりたい事を自分のやり方で挑戦して「運」を動かした。
だから僕達は、岩野さんの行動から、
「この人はどのように生きたか?」を学べるのだ。
岩野さんの生き様を学ぶ事で、僕達も「運」と巡り合う
可能性が高くなる。「運」とはそのような季節だ。
岩野さんは見事な表現者だ。
僕たちは、岩野さんの生き方から、学ぶ事は多いだろう。
いつかあなたのコーヒーを味わいたいな。
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◯発達障害は脳の機能障害
一般的に社会性、コミュニケーション能力が低く、
独特の難しい表現をして相手に意味がなかなか伝わらなかったり、
予定や一定のやり方が変更されることをとても嫌がる特性があり、
どのような状況でも、マイルールが最優先される。
勘違いされてる人が多いので書いておくが、
アスペルガー症候群は精神の障害ではなく、
脳の機能障害なのだ。病気ではなく障害なのだ。
そして多くの定型発達者を多数派とすれば、
アスペルガー症候群はものすごい少数派である。
定型発達者がアスペルガー症候群を理解できない理由に、
多数派と少数派という違いがあるからだ。
更に付け加えれば、発達障害の場合、二次障害として
うつなどの症状も現れてくれので、やはりしっかりとした
療育が必要だと思う。
みなさんも、理解は難しかもしれないけど、
発達障害が存在する事だけは知っていてほしいな。
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