◯僕はギターキッズでした
僕は少年時代、ギターキッズでバンドを組んで
エレキギターばかり弾いていました。
もちろん勉強はしましたよ。数学とか物理とかは好きでしたから。
それにある意味、ギターを弾くとは数学的な行為でしたし。
学校でエレキギター弾くと不良扱いされる時代でした。
もちろん僕は違う意味で不良品でしたが・・・。
たまたまバンド仲間の父親がいわゆる興行主で、高校生時代の夏休みに
Charのローディーをさせてもらいました。
ローディーって言っても、使い走りみたいな感じでしたが。
Charは音楽には厳しい人だったけど、僕達子供には「ヘイ、ボーヤ」とか
声をかけてくれて優しかったです。
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◯Charはレベルの違う天才ギタリスト
リハーサル風景とかたっぷり観察できたのですが、Charは天才でした。
多分、日本人で一番色気のある音を出すギタリストでしょう。
Charが醸しだす音色と言ったら、もうすごいの一言。
テクニックがどうのこうのじゃない。
テクニックだけなら練習すれば追いつけるけど、
もう醸し出す香りが違うんです。
例えば同じ譜面で演奏しても、間のとり方がぜんぜん違うんですよ。
Charの演奏は僕には想像もつかない間のとり方で愕然としました。
音符のないところの音がぜんぜん違う!!
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当時一応プロを目指していた僕たちは、Charのあまりの天才ぶりに
度肝を抜かれるとともに、魂まで抜かれちゃいました。
プロとアマチュアの差を思い知らされましたね。
年齢も3,4才しか違わないので年齢的には大差はないのですが
「ああ、こんな天才が世の中にはいるのか!!敵わない」
そう、この体験がきっかけでプロを目指すのは止めました。
子供ながらそれだけ衝撃を受けたのですね。
いや~、自分の現実を見せつけられ、夢から醒めました。
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ある意味、早い時点で夢から醒めて良かったのかもしれません。
その夏休みが終わってからは、勉強にも力を入れましたよ。
嫌いだった学科も勉強しました。
当時の彼女が実によく出来た女性で、親切丁寧に勉強を手伝ってくれました。
おかげで効率よく受験勉強用の知識を吸収出来ました。
ちなみにその彼女は高校卒業と同時にアメリカに行き
奨学金を貰ってアメリカの大学に行きましたよ。
輝いていて眩しかった。
僕は、とにかくギターオンリーの生活からギター+勉強の生活へ方向転換。
まあ、ミュージシャンを諦めた悔しさゆえの方向転換です。
でもミュージシャンにはなれなかったけど、他の色々な経験は
積めたので、人生には大満足・大感謝しています。
人生は歳を取るほど面白くなってきますね。
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